組織でレールから外れた変人である著者が、自由すぎる働き方を体系的にフレームワーク化して解説しています。「向いていない仕事に配属された」「目標の数字に追われ続けるのがしんどい」「仕事が集中しすぎて終わらない」「レールの先にいる上司たちがハッピーにみえない」など思い当たる人はぜひ、そのモヤモヤを解消して、自由に働けるようにしよう。
組織にいながら、自由に働く。 仕事の不安が「夢中」に変わる「加減乗除(+-×÷)の法則」 [ 仲山 進也 ]
働き方を「加減乗徐」で解説
著書は自由に働くために、サラリーマンも自営業者も同じように働き方を進化させる法則「加減乗徐」で解説しています。これは何万人という経営者やサラリーマン(楽天出店者さんや楽天スタッフ)を見てきた上で、「加減乗徐」の4ステージにあてはめた結果、働き方を理解するのにわかりやすくなりました。ちなみに「すぐに自由になれます」というような話ではありません。まずは仕事でできることを増やしてニガテなこともしていき、徐々にステップアップをしながら仕事→強み→仲間→自由を手に入れる法則です。
「楽」と「楽しい」は似て非なるもの
「楽」とは各種のコストを最小化することであり、「楽しい」はたくさんのコストをかけた上でそれ以上のメリットを享受することです。趣味や子どもの遊びは「楽しさ」を得るためのものだから、単に「楽」を目指したりしません。指示どおりに言われたことをこなし考えるのを辞めてしまうのは「楽」ですが、「仕事なんてこんなもの」と割り切ってしまうと進化が止まってしまいます。一見、両立しなさそうなものを混ぜたり、こねたり、かき回したりすることで、「融合」がおこり新しいものが生まれるのが進化です。割り切ってしまうと、「仕事が楽しい」という道が閉ざされてしまいます。
モヤモヤの正体は
思うような働き方ができていないとき、人はモヤモヤします。モヤモヤには2種類あり、仕事でモヤモヤを感じるときは「不安」と「退屈」があります。能力を大きく超えた挑戦をする時は「不安」になり、能力が高いのに挑戦しないと「退屈」になります。これに対して、挑戦と能力のバランスがとれているとき、人は「夢中」になりやすいのです。著書は図で説明していますが、まずは自分がどうすれば夢中ゾーンに近づけるかが重要となります。
働く理由について (1)楽しいから (2)社会的に意義があるから (3)成長可能性があるからはポジティブな理由です。この3つを動機にしているとパフォーマンスが上がります。逆に(4)感情的プレッシャー(5)経済的プレッシャー(6)惰性はパフォーマンスが下がっていきます。働く動機ポジティブ3点セットで揃えるようにすると仕事が楽しくてしかたがなくなります。社会的意義というと、大きな社会問題を解決のようなイメージがありますが、「お客さんからのありがとう」をもらえたら、それは社会的に意義があることです。著書では「お客さんからのありがとう」を「魂のごちそう」、略して「たまごち」と呼んでいます。
<目次>
1 +「加」-自由な働き方のOSをインストールする
最初から割り切ろうとしてはいけない
今、感じている「モヤモヤ」の正体を突き止める ほか
2 -「減」-強みを磨く
これまで「常識」だと思っていたことを手放そう
「積みへらし」の作法ー「他由」を捨てれば「自由」になる ほか
3 ×「乗」-独創と共創 仲間と遊ぶ
「浮く」と、いいことが起きる
自分の強み同士を掛け算するー「タンポポの綿毛理論」 ほか
4 ÷「除」-何にもしばられない自由な働き方
「乗」のワナを乗り越えろ
「一見関連のない複業が、すべてつながっている」ようにする ほか