日々のモヤモヤをハッと気づかせてくれます

知識が広がる本

日々何気なくすごしていて、見逃してしまうような些細なことですが、「よく考えたらそうだよね」「あるある」という題材を集めています。政治、経済、流通、文化までミクロの視点で掘り下げています。

毎月新聞 (中公文庫) [ 佐藤雅彦 ]

じゃないですか禁止令

仕事机の上に珍しいパッケージのお菓子やプレミアムがたくさん散らばっていた時、それを見かけた女子学生は「これ余っていたらもらっていっていいですか。ほら、私たち学生って、こういうレア物に弱いじゃないですか」この言葉には「私たち学生って」と言うことで、一般論にしています。なぜ、個人的な欲望をわざわざ学生一般のこととして置き換えているのか。そのお菓子を欲しいということが、内心ずうずうしいと言うことがわかっていて無意識にそれを誤魔化したいという意識が働いています。「じゃないですか」ということで、既成の事実と化してしまう巧みないいまわしです。

お客さん、これ最後のひとつですよの法則

非常に魅力的な言葉です。「最後のひとつ」ということは、きっと売れ筋に違いないと思ってしまいます。「品切れ」という言葉も同じで、運良く「品切れ」と噂されている商品を店頭で見かけたものなら、もうイチコロです。私もこどもから、「〇〇グミって全然売ってないから、見かけたら買ってきてね」と言われた時、その情報が私の頭にインプットされてしまいました。貴重なものだと思い見かけたら買っていましたが、普通にあちらこちらで売っていました。

佐藤雅彦さんの作品は、いつもハッと気づかせてくれる内容が盛り沢山です。しかもシンプルに自分も感じていたモヤモヤだったりするものが、そうだったのかと納得してしまいます。「〜じゃないですか」は、以前の私の仕事場でよく使っている人がいましたが、「え〜そうなの?」といつも腑に落ちないと思っていたものです。ちなみに今の職場には一通り話をした後に「そう思わない」をよく言う人がいますが同じような気分です。

<目次>
じゃないですか禁止令/単機能ばんざい/お客さん、これ最後のひとつですよの法則/この話をするのは今しかない/かわいいお客さん/ブーム断固反対/日常のクラクラ構造/新しい心配/モードが違う/おじゃんにできない〔ほか〕

毎月新聞 (中公文庫) [ 佐藤雅彦 ]楽天で購入
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