日本経済の潮目が変わった真相

知識が広がる本

森永卓郎氏が告発を覚悟して出版した本書。なぜ、先進国の日本だけが経済成長できないでいるのか。なぜ日本航空123便の墜落事件以降、日本経済も墜落したのか。かいてはいけない真相を本書では語っています。

書いてはいけない [ 森永 卓郎 ]

「財務省」はまるで「カルト教団」?
宗教とカルトは「神話」を作って信者をコントロールするという構造を共有しています。しかし決定的な違いは、宗教の最終目的は信者に現世での幸福をもたらすこと。しかし、「宗教」を通り越して「カルト教団」になってしまうと、教祖や幹部の幸福が目的となり、それを実現するために信者を破壊してしまいます。著者はそのカルト教団と財務省が類似していると説明しています。

マクロ経済学の教科書には
2012年12月に発足した第二次安倍晋三政権は、アベノミクスを揚げて日本経済のデフレからの脱却を図ろうと1金融暖和、2財政出動、3成長戦略を行ないました。すると消費者物価指数はするすると上がり始め、ほぼ2%の目標物価上昇率が2014年3月まで継続。マクロ経済学の教科書には「不況になったら、金融暖和と財政出動をしなさい」と書いてある。とくにアベノミクスは特殊なことはしていないのです。

わかっているのに教団の教義が優先
ところが、2014年4月に消費税率を5%から8%に引き上げた途端、事態は急変し物価上昇率が、目標物価上昇率の2%から急速に転落しデフレに舞い戻ってしまったのです。アベノミクスは消費税増税によって破壊されてしまいました。財務省出身の黒田総裁は当時「消費税の引き上げは、景気動向に一切影響を与えない」と消費税増税を簡単に容認してしまいました。経済理論よりも教団の教義が優先されてしまったのです。

日本経済の潮目が変わるできごと
日本航空123便がなぜ墜落したのかの衝撃な内容も本書で解説しています。あくまで憶測であり、真実はフライトレコーダーを公表すればわかることなのですがされていません。森永氏がなぜ、この日本航空123便について触れたのかというと、不思議なことにその墜落事故から日本経済の潮目が変わりました。わずか41日後に「プラザ合意」があり、各国の協調介入により急激な円高をもたらしました。さらに1年後には日米半導体協定の締結により、日本の半導体産業は失速してしまいます。日本経済に致命的な打撃を与える内容にもかかわらず、日本政府はなぜ「無条件降伏」を呑んだのか。その理由が日本航空123便ではないのか。ぜひ、一読してみなさんで判断してほしいです。


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