哲学してみれば、人生が広がる

歴史・哲学の本

もう一つの人生を探しに行きませんか?象牙の塔にはデカルト、デモクリトス、スピノザ、プラトン、ベンザム、西田幾太郎、ソクラテス、荘子、アリストテレス、キルケゴール、カント、親鸞、アインシュタインなど、数々の哲学者が悩める人々を哲学の世界に導いてくれます。

哲学者と象牙の塔 [ 田中 正人 ]

バラ色の人生とは
何をやっても失敗ばかりで、よい結果を出せないサラリーマンが幸せに求めて象牙の塔にやってきました。そこにいたのはデカルト。その悩みに応えるために「幸せ」になる方法として経験機械を紹介されます。その機械に入れば死ぬまで幸福と快楽の一生を送ることができ、嫌なら途中で現実世界に戻ることもできます。この機械に入って、過去に現実世界に戻りたいといった例は一件もありません。ところが、訪問者はこの機械に入ると私で無くなるような「気」がして、デカルトに質問します。私ってなんだろうか。

同一人物とは
男女で登山中に彼女が瀕死の怪我を負います。ちょうどその近くに象牙の塔があり、助けを求めました。その場所の近くに病院は無かったのですが、なんとテレポートマシンがあったのです。それを使えば病院まで瞬間移動ができます。ところが仕組みをデモクリトスに聞くと、機械に入った人の全情報を原子レベルまでコピーしてデータを転送し、他の場所に原始レベルまで同じものを3Dプリンターのように作るのです。もちろん、性格も記憶もすべてコピーしますが、テレポートが終わると本体であるオリジナルの彼女を消去するのです。この仕組みを聞いて登山者は悩みます。いくら同一人物だからといっても、それは彼女が死ぬことと一緒ではないか。同一とはいったい何なのか?

<レビュー>
悩みのない人生は本当に幸せなのか?自分の行動は正しいのか?この本は漫画やイラスト入りで、難題な哲学をわかりやすく、問いかけます。中高生でも読めるので入門書としておすすめです。

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