日本では縄文時代は原始的な生活をしていて、石オノを持ってウホウホとしていたイメージを持っている人が多いと思います。世界を見渡してみても新石器時代が始まったのは、シュメールの8000年前といわれています。しかし、日本では3万年前にすでに新石器時代が始まっていました。土器も今から1万6500年前のものがみつかっています。実は高度な文明や文化が栄えていたのがわかってきました。
<はじめにより>
戦後に生まれた縄文時代と弥生時代
日本は戦争に敗れると、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)により、日本独自の神話教育が禁止されてしまいます。要するにアメリカは日本を弱体化させるために、日本人であることの自覚や意識を、日本人から奪い取ろうとしていました。戦前では、初代の神武天皇より以前の時代は「神代」とされていましたが、代わりに「縄文時代」「弥生時代」が生まれたのです。
神と人類は違うもの
西洋における「神」は人類を創った創造主です。つまり、人類とは別の存在という考え方をします。キリスト教の神も悪魔も、人類とは似ても似つきません。神は人類のオーナー、つまり所有物なので、どう扱おうが神次第です。仏教においても、梵天帝釈(ぼんてんたいしゃく)という神々は人類とは別物で、特別な存在です。イスラム教における、アラーの神も同じで、すべてはアラーによって判断されていますから、人類を超越した存在です。
血のつながった先祖が神様なのが日本
日本では、自分のご先祖をずっとさかのぼっていったのが、「神」だという考えかたをします。そのため、私たちにとっての神様は自身と血のつながったご先祖の神話=神語(かむがたり)という概念です。ですので、神話教育を禁止は、まさに自分たちの先祖を否定することになります。また、現代でも多くの男性が妻のことを「かみさん」と呼びますが、それは女性が家の神様だからです。命を産み出す力は、まさに神様の力なのです。
<レビュー>
縄文時代の遺跡は、9万531カ所も発見されています。世界の古代遺跡では必ず発見されるのに、わが縄文時代には発見されないものがあります。それは対人用の武器です。1万4000年間という途方もない長い期間にわたって、我々の祖先は「人が人を殺める」とう文化は持っていませんでした。布の繊維跡がついているものも見つかっており、なおかつ美しい装飾品を身につけていました。この本を読むと頭の中の縄文時代のイメージを一新するかとおもいます。日本人に生まれてよかったと思える平和を愛する民族でした。
<目次>
第1章 なぜ縄文文明は1万4000年も続いたのか?
第2章 海洋民族だった縄文人
第3章 遺跡から見る縄文と諸外国
第4章 ねずさんの「新・縄文文明」講義
第5章 古事記・日本書紀に見る縄文の面影
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