努力している人こそ、論語

歴史・哲学の本

私たちは、師と呼べる人に出会えずとも、「座右の書」を持つ事で、正しく生きられます。これまで、無数の人たちが「論語」を座右の書にしてきました。困難に直面したときや、この道で良いのか迷ったときに「論語」をパラパラと読み返すと、生きるヒントが見つかるでしょう。ぜひ、身近にこの本を置いて見返してほしいです。なにせ1分で読めるのですから。

1分間論語 [ 孔子/齋藤孝【監修】 ]

決して成功者ではない孔子
孔子は人生のほとんどが逆境でした。くじけず前向きに生き抜いたとはいえ、決して成功者とは言えないでしょう。成功者は、生き方を器用に変えるのが普通ですが、天の道理を信じ、課せられた使命を全うしようと生きました。どんな状況でも信じた道を歩み続けるのは、難しいことです。だからこそ、幕末の志士などの武士から、「論語と算盤」を書いた渋沢栄一などの経済人までが「論語」を人生の指針としたのだとおもいます。

いいリーダーとは
人を使う立場になると、その難しさに驚きます。そんなリーダーの心得について孔子は9つにまとめています。「視るには明を思い、聴くには聡を思い、色には温を思い、貌には恭を思い、言には忠を思い、事には敬を思い、疑わしきには問いを思い、忿りには難を思い、得るを見ては義を思う」リーダーには威厳と思いやりの両方が必要不可欠です。何より言行が正しくなければ、部下が納得しません。成果さえ上げれば良いのではありません。常に反省して自ら正すことが求められます。

失敗よりも対処で評価
人生は失敗がつきものです。大事なのはどう対処するかが人生を決めます。
「過ちて改めざる、是れを過ちと謂う」ある経営者は、失敗した時は「失敗したあ」と大きな声でいえと新人社員にアドバイスするそうです。理由は怒られまい、悔られまいと失敗を隠すと、自分がダメになるからです。それよりも、思い切って告知すれば、みんなで挽回方法や支援をしてくれるでしょう。それが成長の糸口になります。

多くの人に反対されて孤立した時に、めげずに自分を貫くには信念が必要です。そんなときも論語は「内に省みて疚しからずんば、夫れ何をか憂え何をか懼れん」ようするに、大切なのはこれは正しいか、本当に善なのかを自問自答すること。信念さえ持てれば孤立に戸惑うこともなく信じる道を進めということ。迷ったときに、道が開けます。

1分間論語 [ 孔子/齋藤孝【監修】 ]

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