思考力を高めることこそ、日本復活の鍵

歴史・哲学の本

日本は世界でも優れた技術の歴史があり、今の日本人もその歴史を継承しています。「知らせざる技術」の歴史をひもとき、自信を取り戻すことが日本復活の鍵となります。世に流布した「歴史の大ウソ」に欺かれてはなりません。

歴史の大ウソを打破する日本文明の真実 [ 武田邦彦 ]


文化が早いと言ってはいけない
4万年前には1万カ所以上の遺跡があり、日本人が日本列島に住み、ある程度集落を形成したことは明確な事実です。お隣の朝鮮には400しかありません。しかし、日本の教科書にはそのような記載はありません。なぜなら、「近隣諸国条項」という非常に厳しい縛りがあります。ようするに中国や朝鮮よりも文化が早いとか、優れているとかの記述が判定されると検定に通らないからです。

大陸に輸出もしていた石器
日本の石器は大陸の石器よりもずっと優れていました。そのため、中国の石器時代の遺跡からも、日本の石器が見つかっています。日本の教科書には「大陸で発達した文化が奈良時代くらいに日本に来た」となっていますが、明らかな錯誤です。奈良時代よりもずっと以前の旧石器時代には、日本はアジア一の先進技術を持っていました。文化のレベルが全然違うのです。

察して行動できる日本人の能力
日本語は、唯一琉球語という例外があるだけで、世界のあらゆる言語に類似語がありません。その特徴は主語がなくても話が通じます。時制も、過去、現在をはっきり言わず、曖昧な言語です。アメリカでは言語で明確に表現しないと、相手が何を考えているかわかりません。たとえば、アメリカやヨーロッパ、発展途上国の工場では、誰が何をするのかお互いに事前打ち合わせをして仕事に取りかかります。経営者は責任者にきちんと指示を与えないと、工員は何をやるかわからないそうです。ところが日本は特に確認することなく仕事を始めることができます。マニュアルや指示がなくても、何気なくちゃんと全体を見ているので、ミスがあってもお互いにフォローしあうのです。

<レビュー>
中国と韓国にはできなかった近代化
日本が近代化に成功したことは当たり前のように思われていますが、お隣の中国にはできませんでした。日本の技術が近代化してすぐにヨーロッパに追いついたのは、日本の社会自身に支配構造がなかったことによるところが大きいと思われます。数学なども江戸時代には庶民が遊び半ばで難解な文章題である植木算や現代でも難しい方程式を解いていました。他のアジア人は蒸気機関を前にすると、みんな後退りしていたのに、日本人は積極的にスパナを持って蒸気機関を理解しようとしていた。軍艦を実戦に使用するためには操舵ができるだけではなく、絶え間なく起こる破損や故障に対処しなくてはいけないことを知ると、長崎造船所を作ってしまった。著書を読むことで、メディアの情報に振り回されず、真実はなんなのかを考えるきっかけになると思います。

歴史の大ウソを打破する日本文明の真実 [ 武田邦彦 ]

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